(MESH編:その2)Windows女子部 IT秋祭りを開催しました ~ みんなのMESHレシピ ~
MESH編:その1はこちら。
ワークショップで幾つかのMESH体験を楽しんだあとは、各テーブルに分かれて、自分だけのレシピを考案する時間です。
今日初めてMESHに触れたひとたちばかりなのに、ああでもないこうでもないと試行錯誤しながらも、笑顔が多いことに驚きました。操作に困惑することはあっても、状況や、考え生み出すことに困ったりするのではなく、好奇心に満ちた笑い顔。うまく動かなくても、みんなにこにこしながら画面をそっと指でなぞり続けています。自分の指先から生まれるということに、愛おしさを感じるからかもしれません。繊細な機器の画面に触れるという行為は、決して乱暴にはなりえなく、また、タグにも、画面にも「触れる」という行為そのものが、プログラムという目に見えない世界に対して、親しみを感じさせる扉になったのかもしれません。
そう思うと、MESHの面白さは、プログラムをする、という動詞行為の具現化というところにもあるのかもしれませんね。
さて、参加者のみなさんの発表の様子です。
2015年宇宙の旅レシピ
あっというまに2つレシピを作って見せてくれたのは、Motionに興味津々の7歳の少年です。
1つめは、ボタンタグを使った銃で、引き金を引くようにボタンを押すと、ぱぱぱん! と爆発音。さらに、早速の人感タグで、タグの前をひとが通ると音声が鳴り、ライトタグが光ります。警報機とレーザーガンのような具合ですね。さすが男の子!
2つめには、自ら「ロケット」と名付けた作品を披露。紙袋の中にセンサータグを入れて、紐を振ると花火のような音がして、まさに宇宙に飛び出すロケットのよう。ロケットの部分には、ちゃんとひとの乗っている窓も書いてありました。ディティールに凝った、夢があふれるレシピです。ただ鳴らすのではなくてシチュエイションが夢とロマンの世界。普段からたくさんあたまのなかで、創造の扉を出入りしているんだろうなあと思わせてくれるレシピですね。電子工作班参加の男子たちも、目を瞠っていたようです。
次の班は、女性3人がそれぞれ1つずつ、レシピを披露しました。
ハロウィンおもてなしレシピ
扉の前にお客様がたつと、センサータグが感知してLEDタグでお知らせします。そしてハロウィンにちなんで、お客様もびっくり、サウンドタグからの魔女の笑い声でお出迎え。その後また迎え入れると、LEDタグがちかちかします。
パーティーのどっきりにも使えそうな、わくわくするレシピです。誰かを驚かせたり、笑顔にさせたり、お出迎えが楽しみになりますね。人感センサーの汎用性の高さがわかります。このレシピをまとめたイラストとあわせて、ちょっとだけ、おおかみと七匹のこやぎの物語を思い出しました。MESHがあれば、おおかみがやってきても、騙されずにすんだかもしれません。
お父さんゆれクル
今度は実用的、なんと「貧乏揺すりカウンター」。この方はWindows女子部の Kinect 大好き女性のひとりで、このほかにもいろいろなモーション企画をあたためているようです。
センサータグを脚に装着しておきます。だんだん増えてくる貧乏揺すり。会場では女性が実際に、脚をぶんぶん揺らして実演してくれました。カウントが始まります。1、2、3……10! 今回はLEDでお知らせしてくれましたが、Tweetもできますし、Gmail通知もできますというレシピです。
たとえ家族が留守の間でも、これさえあれば、「お父さん、また貧乏ゆすりしてる~!」と外から厳しい指導が入りそうです。貧乏揺すりを数えて止める、という発想が面白い! モーション好きと言うこともあって、どんな動きを取るか、いつも考えていらっしゃるのでしょう。
ちなみに、レシピはこんなふうに作られます。
※全部、指先でするするくっつけたり、離したりするだけで、直感的に操作できます。
マイサイリウム
とあるグループメンバーのファンだという女性は、ボタンタグとLEDタグとの組み合わせによる、マイサイリウムについて熱弁されました。
多人数グループのメンバーファンとなると、そのメンバーには特定の「キャラクタカラー」があるところが多いようです。コンサートやライブで、そのメンバーが出てくるシーンを逃したくないけれど、二人三人と応援したいけれど出番が一瞬という場合や、「推しメン」が変わったり、卒業してしまったがために、別なカラーのサイリウムを用意しなくてはいけない……そんなときでも、このマイサイリウムがあれば、一瞬で色の切り替えが可能です。
今日はボタンを一度押してグリーン、この後の出番はダブルタップでブルー、一瞬出てきた別な推しメンの出番にも、慌てずに長押しすれば、ピンクに変わります。おお、便利! 応援タイミングを逃したくないという、ファン心、乙女心のレシピでした。
それにしても、MESHの多彩さ、多様さには驚きます。ボタンを押す、鳴らす、光らせる、人感を検知する、その組み合わせだけでも、もうこんなに多様なレシピが生まれ、そのひとたちそれぞれの生活にしっくり馴染んでくれる。みんな、プログラムを普段から組み慣れているわけではありません。それなのに、豊かに広がる発想は、わくわくさせる力を持って、こころのどこかでちかちか光を瞬かせ、どきどきと鼓動も鳴らします。こんな小さいタグの持つ、大きな魔法の力です。
後半の発表は、また次の記事に続きます。
(MESH編:その1)Windows女子部 IT秋祭りを開催しました
今流行のIoT(モノのインターネット)と呼ばれる、ウェブやアプリケーションを利用しただけではなく、モノとプログラムがつながり、身近なモノがコントロールできる技術、そんな魔法のような技術のあふれる世界が、どんどんわたしたちの生活に迫っています。
そのひとつにSONYさんから発表されている、「MESH」があります。
「誰でも発明家になれるDIYキット」と銘打たれたそれは、こどもの手のひらにもすっぽり収まりそうなマッチ箱サイズ。
「タグ」と呼ばれる小さくてカラフルなキットには、そのサイズからは思いもつかない大きな可能性と魔法のような世界が詰まっていました。
Windows女子部では、今回開催したIT秋祭りにて、この「MESH」を利用したワークショップを行いました。
7歳の少年から、参加者の女性たち、あるいは保護者のパパもママも、みんな興味津々で、文字どおり、きらきら目を輝かせて説明の画面釘付けになりました。
MESHの公式ウェブサイトにも描かれている、勇者の剣を各テーブルでつくり、それぞれをぶん、と振ると、勇ましい掛け声、モンスターのような呻き声、あるいはちょっと気の抜ける、のんきな掛け声など、テーブルごとの色もさまざま。お父様が詳しいというちいさな少年が剣を持つポーズは、とってもきまっていて格好良く、話の水を向けると夢中になってモーションタグについて話してくれました。どうやら、わたしたちよりよっぽどのMESH玄人のようです。頼もしい!
※お顔はプライバシー保護のため、あえて切れたものを利用しています。なんとgithubのTシャツ着用の小学校2年生です。
MESHは、この小さなタグと、それからiOS8.0以上の入ったガジェットがあれば利用できます。先日まではiPadのみでしたが、つい最近、iPhoneも対応アプリが発表されました。
指先ひとつで、タグとタグをつなげて作る世界は、やっぱりすこし、魔法の世界に似ています。
iPadの画面にみんなで額を寄せあって、指で辿る軌跡が、ひとつの「レシピ(MESHで作ったプログラムをこう呼びます)」になって、そのレシピでモノが光ったり動いたり、鳴ったりすると、初めてキーボードに触れて、文字が画面にあらわれたときの感動のような、自分の指先からなにかが生まれる瞬間のくすぐったさを、味わえるような気がしました。
※ワークショップのアジェンダ
みんなの指先から、どんな魔法が紡ぎだされたのか、この後の記事でご紹介します。
なお、今回このIT秋祭りは、グッドデザイン エキシビション2015(G展)と同時期開催となりました。
このG展には、今回のMESHが「スマートDIYプラットフォーム」として展示されておりましたが、そのご多忙の折の中、MESHチームの方々からMESHについてお話を伺うなど、お時間を割いていただくことができました。
今回のIT秋祭りは、Windows女子部だけではなく、SONY様、MESHチームの皆様方からのご賛同、ご協力、また、次回の更新でお知らせする電子工作には、初音玲さんからのご協力とアドバイスをいただいての開催となりました。秋祭りの成功を支えてくださったみなさま、本当にありがとうございました!
そして、大変喜ばしいことに、先日、「MESH」は、「グッドデザイン・未来づくりデザイン賞」を受賞されました!
あの楽しかったわくわくが生まれる、愛らしい形と大きさが、わたしたちだけではなく、もっともっと世界中で、おとなからもこどもからも、さらに愛されるものになることを、願ってやみません。
SONY様、MESHチームの皆様、御受賞おめでとうございました!
2015/10/31(土)に、Windows女子部 IT秋祭り を開催します。
昨年は夏祭りでした。
今回は、秋祭りです。電子工作のワークショップは、残念ながら締め切ってしまいましたが、かぼちゃランタンをみんなで作りますよ!
フェルト地のランタンです。なかが光ります。また、LEDをつかった投影機能のTrickも。
さらに、mesh 体験枠も用意しています。
先日新しい「タグ」と呼ばれるキットが追加発売となりましたが、なんと今回は新しいタグにも触れます。
こちらは、今夜10月28日いっぱいで締め切られます。
そして、このBlogではITの魔法使いとしてご紹介した、ジニアス平井氏のセッションもご用意しています。
同じフロア内で行いますので、ジニアスさんのセッションを楽しんだあと、電子工作もmeshも、どちらも覗きたいな~、だとか、実際触れられなくても、見に行きたいな~、なにかをつくるのは難しそうだけど、気になるな~、という参加も大歓迎です。
今回は、Windows女子部 学生チームリーダーが先頭を切って、みなさまをお迎えするための準備をしています。たくさんのチャレンジも、たくさんのワクワクも、たくさんの笑顔も、体験も、Windows女子部の活動が目指している場所を、ぜひ、みんなで楽しみましょう!