(MESH編:その3)Windows女子部 IT秋祭りを開催しました ~ みんなのMESHレシピ ~
MESH編:その2はこちらから。
次は小学生のお嬢さんと、お母様のペア。
きらきらひかる、お城の星よ
レゴブロックで積み上げられた小さなお城。なかにはLEDタグがお留守番をしています。
1度押すと、オレンジ色に光り、鶏の鳴き声がします。朝日のイメージなのでしょうか。
2度押すと、むらさき色に光り、犬が元気に吠えています。
次にセンサータグを振ると、お城はみどり色に光り、明るい笑い声。センサータグをひっくり返すと、きいろに光って魔女の笑い声がしました。夜のハロウィンパーティですね。
小さな窓をたくさんつくって、光が見えるようにしたお城は、お嬢さんの力作です。可愛いお城が瞬く様子は、ちいさなお姫様にとって夢の世界なのかもしれません。
お母様いわく、
「光と音を1度に出すまでの作り方がちょっと難しかったかも」とのこと。それでも、とても楽しんで作っていただけたようで、何よりでした。
「Trick or」
ハロウィンということで、「Trick or Treat」を形にしてくださったのが女性ふたりのレシピです。
かぼちゃのランタンの横に、可愛らしい紙袋。お菓子があるよ、とメモがついています。かぼちゃの前を通ると、かぼちゃは人感センサーによって、みどり色に光ります。そうして興味を惹かれたひとが、横にあるお菓子の紙袋に気がついて、ひょいっとお菓子を持ち去ろうとすると……
「ヒーーヒッヒッヒッヒッ」
魔女の笑い声でどっきり、という仕掛けです。なるほど! これは、ホラーハウスなどでも使えそう。お菓子に気を惹かせるLEDの使い方も、ひとのこころを上手にくすぐりますね。ひとって、ぴかぴか光っているものに弱いのだな……。
「ハロウィン」
時節柄、ハロウィンのアイディアが溢れますね。最初のワークショップでつくった剣を活かして、可愛いハロウィンリースとペットボトルを組み合わせ、剣を振ると、剣についたコウモリががさがさと動き、その動きを検知したサウンドタグが鳴り、かぼちゃがぴかぴかと瞬く仕組みです。剣をアイテムにして、ただ振るのではなくて、さらにコウモリというアイテムを足したことで、ハロウィンの雰囲気が高まり、また、剣からモーションセンサーに流れる動きをコウモリの動きと見立てて、ストーリー仕立てになっているところがすてきです。
こういったレシピを見ていると、MESHを使うと、ただの「Life」が、「World」になる「Story」が生まれるんだな……ということがよくわかります。「便利に」、だけじゃなくて、「楽しい」に。「わくわく」や「どきどき」に。
こんな小さな手のひらサイズのタグが、その掌のなかにわくわくやどきどきをくれる。難しかった~と言いながらも、参加した方は楽しそうでした。見ているわたしも、わくわくしました。
ラストはモーションに造詣の深い男性、最初の発表者の少年のお父様だそうです。
技術者であるというお父様は、締めにふさわしく、MESHの「SDK」という、APIを利用したJavaScriptでの自動つぶやき機能を披露してくださいました。
「SDKで、呟くMESH」
meshprj.com
スクリプトを書くことで、ボタンタグを起動スイッチとして、自動で呟くレシピは、技術者ならでは。これは、「お父さんゆれクル」なんかと組み合わせると、世界中に自分の貧乏揺すりが発表されてしまう仕組みもあっという間にできてしまうということですね。油断できません。
タグの組み合わせで、たくさんの世界がこの短時間のあいだに幾つも幾つも広がりました。みんなすこしずつ違う世界を持っていて、その違う世界が色とりどりのタグで、鮮やかに形になってゆく。スクリプトを知らなくても世界は開き、スクリプトが書ければ、もっと世界とつながってゆく。わたしたちはきっと、こうして、掌の中にいくつもの夢を握りしめて、そしてこの手を繋いで世界を広げるように、タグを繋いで新しい世界を夢見ることができます。それは、小さなお子さんからおとなまで、みんなに等しく与えられた魔法です。
……技術のことを魔法、魔法とうるさいblogではありますが、でも、こどものころ、物が動く仕組みなんて、知りませんでした。たくさんのコードが、ものを光らせたり動かしたり鳴らしたりすることなんて、知りませんでした。
だから、以前にWindows女子部 Motion Control部リーダーが述べたあの、アーサー・C・クラークの台詞、
「充分に発達した科学技術は、魔法と見分けが付かない」
そんな言葉が、今日見たMESHの世界には、最も近いように、思うのです。
最後に繰り返しとなりますが、SONY様、また、MESHチームの皆様、ご協力、本当にありがとうございました!