(1)Meets IT and PUSH 2015 東京 ~ AEDと胸骨圧迫を学ぼう! そして救命に役立つITを考えよう!!~(2015/08/22)

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皆さん、AEDを知っていますか?使ったことはありますか? 

www.jhf.or.jp

あなたの目の前で、心室細動という致命的な不整脈による突然の心停止を起こして人が倒れたら、どうしますか?

 

この日のMeet IT and PUSH、この核となっている医療機器、「AED」。
レポートとしては順番が前後していますが、このAEDメーカーの一つである日本光電様より、AEDの説明がありました。

www.nihonkohden.co.jp

日本光電様は、日本の主流AEDの開発メーカーで、中身の開発も国内で行っているとのこと。
モックだけではなく、期限切れの製品となってしまった本製品のAEDを使った説明は、ひとつひとつの操作を試すたびにリアルで、真に迫った体験となりました。

まずはAEDとは、というそもそもの話題が、繰り返し日本光電様からも、メーカー視点を加えて語られます。
日本国内で設置されているAED機種は7メーカーに渡っているそうです。さらに、それぞれのメーカーさんから、だいたい2~3種類の機種が出されています。多いなと驚きましたし、それだけたくさんあったら、1つ使えても他の機種で困らないだろうか…と不安になりましたが、目的は同じだから、と日本光電様は仰っており、安心しました。

国が先導している機器やサービスはある程度、既定値や定形がありますが、これが民間から流行したものの特徴ではないかという意見が、会場では出ていました。

さて、AEDは、なにが大切か、といえば、必要な際に利用すること自体はもちろん大切ですが、なによりも、AEDの日常的な点検が必要である、というところが大きいそうです。
確かに、肝心の救命現場でAEDが動作しなかったら、大変なことです。

日本光電様のAEDは、小さな丸ウィンドウがついており、緑のOKマーク、赤の×マークが表示されるようになっています。わかりやすいですね。
色盲の方にとっては区別がつきやすいのだろうか? と疑問に思ったのですが、緑のマークは無印で色だけがついており、赤いマークには×がついているので、ほとんどの方がっと見て判断できそうです。

現在は電極パッドの使用期限を確認し、アラームでお知らせするような構造を検討中ということで、まだまだ機能向上の幅のある機器と世界なのだなと感じます。それは、いのちに対しての真剣さなのだな、と。
理想的なのはセルフテストができ、アラート発信ができるものだそうですが、GPSなどを組み込めばその分電池消耗も激しくなり、なかなかバランス的に難しそうです。後に主催の初音さんも仰っていましたが、アイディアソンなどをしてみたくなる分野です。かなり身近で目から鱗の意見が聞けそうですね。

日本光電様の機器は、AEDリモート監視システムとつながっており、管理画面上で電池残量を確認できます。電池残量が少なくなると購入者の方にメール配信される仕組みだそうです。ITはこういうところでも、いろいろなものを支えているのだな、と思います。
そして、こういう仕組みを知らずして、わたしたちは身近にある、「必要に迫られるまでは必要としないけれど、そばにあり続ける」モノたちに支えられて、安心して生活をおくることができます。この、「安心」のために、AEDはもっと、もっと、いろいろなひとたちにとって、触れやすくわかりやすく、そして物理的にも心情的にも手の届きやすいものでなくてはならない、と、各メーカー様は、心を尽くされているのだな、と。

この、「AED」について、この日わたしたちは、触れ、聞き、見て、そして考えるという、五感をすべて使って学ぶことになります。最年少は中学生、そして大人まで。立場も年齢もなく、「AED」について話すことができた時間は、誰もに取って、すこしだけ特別な、すこしだけなにかが変わる、そんな時間であったと、参加者としては感じています。

そんな一日について、この後暫くの間、お届けします。