(1)2016年にお送りする、2015年02月 ヒーロー島 with Windows女子部 合同勉強会 バレンタインスペシャル(2015/02/28)

2016年になりました。
この1月25日で、Windows女子部は4周年を迎えました。5年めへ向けて、ますます充実した展開になることを祈りつつ、年明けひとつめの投稿です。

積み残している過去の記事を、すこしずつ公開していこうという試み第一歩は、ついぞ、どころか遥か一年前、ちょうど、2015年が明けてすこしした、2015年2月の、ヒーロー島バレンタインスペシャル with Windows女子部 in 広島の話からです。

広島の「ヒーロー島」というコミュニティさんとの合同勉強会 at 広島。

heroshima.connpass.com



広島? と驚かれるかもしれませんが、Windows女子部は、全国各地のICTに関わる女子と繋がり、広がるコミュニティ。
昨年は北海道コミュニティの「CLR/H」さん、それからこの「ヒーロー島」さんとの合同勉強会を行い、今年も2月には、再度「ヒーロー島」さんも合同勉強会を行う予定です。

都内のメンバーが多いので、なかなか気軽な参加は難しいと思いますが、ご興味のある方はぜひ、折を見てご参加ください。

そんなわけで、2015年2月、関東圏のWindows女子部からは、初代部長&三代目部長のほか、5人がそれぞれ広島に向かい、参加してきました。広島在住のWindows女子部メンバーや、北海道のメンバーも参加し、都道府県を超えた交流も行いながら、一日みんなが笑顔で過ごしたイベントとなりました。

盛りだくさんのコンテンツのため、記事はいくつか分割しながら、それぞれのセッションの様子をお伝えします。

ヒーロー島さんの決起メンバーは、3名いらっしゃいます。
いつも穏やかに、少し皆の後ろを歩きながら、静かに全体を見守り、冷静に導いてくださるむーむーさん。
お酒を愛し、コミュニケーションを愛して笑顔でイベントを進行させていく松浦さん。
美味しいものを愛して、細やかな気配りと決断力で要所要所をフォローし、みんなを支えるUさん。

今回はむーむーさんと松浦さんのダブルセッション。

むーむーさんによるヒーロー島の紹介は、個人的には非常に胸を打つ素敵な物語でした。
光村図書出版の国語の教科書ではお馴染みということですが、「三人の旅人たち」という物語があります。
 ※「しずくの首飾り」という短篇集として発刊されています。

ひとりは海へ、ひとりは街へ、そしてもうひとりは歩いてオアシスへ。
むーむーさんはそんなストーリーを語りながら、「僕達もこんなふうに」とおっしゃいました。
「僕達もこんなふうに、みんなでそれぞれの場所に行って持ち帰ったものを、お互いに話をしたらいいじゃないか、とそんなふうに始まったのがヒーロー島です」

持ち帰ったものを、分かち合い、育むコミュニティ。
「ヒーロー島」さん自体が、ひとつの物語になっている。まだまだ終わらない、果てしない物語を綴っているんですね。なんて素敵なコミュニティ紹介!

さて、むーむーさんのセッションは、その頃赴任されていた海外の国の暮らしについて。
写真の多いスライドで、PM2.5の多い時の曇天に見える灰色の空や、寮のお部屋、初めて訪れる国の、見しらぬ文化の中で、ITと寄り添うお仕事をするということについて。
そして、そのためにはIT以外の、自分の築いてきた知見が必ず、役に立つということについて。

語り口調が優しくて、するする心に入ってくる不思議な時間。
わたしも未だ見ぬ国では有りますが、いつ訪れるとしても不安は無いなと思えるような、その国への眼差しを感じました。

そしてひとつのキーワード。
その赴任先でむーむーさんが示された言葉は、【求同存異】。
……同じところを求めるけれど、異なる点は残しておくこと、とは辞書の意ですが、この一番はじめのセッションで聞いたキーワードは、不思議なことに、このあとそれぞれのセッションで顔を出すのでした。

一転して、松浦さんのセッションはMVPとしての得意分野であるクラウドについて、ということで、「Azure愛」がテーマです。


Microsoft Azureへの愛を叫びながら、本命は「Hyper-V」であると言う松浦さんの今年の目標は、「渋いMVP」。目標どおり、微笑まれると渋い魅力をたたえたヒーロー島 3人衆ですが、まだまだ精力的に、渋みを極めたいということのようでした。

松浦さんの語られたAzureの魅力について印象に残ったのは、
「Iaasや、Office365、いろいろなものと仲良く出来るAzureさん」という言葉。

Azureは、IaaS、PaaS、SaaSと、用途も、関連付けも、多くの世界と繋がる腕をたくさん持つ、まるで千手観音のようなサービスです。あらゆるサービスを便利に、簡潔にむすんでゆく、それは、数年、数10年かけてひとびとが望んできた、便利な世界を実現させてくれるITのちからを感じさせるものでした。Microsoftが、どれだけ長い時間をかけて、更に先へ、先へと世界を見てきたのかと考えると、その凄さに嘆息します。

Azureと結ぶことのできるサービスを紹介して、その一方で、Hyper-Vというサービスが最も好きだとおっしゃる松浦さんのお話は、まさにむーむーさんが先に語られた、【求同存異】ではないかなと思います。ITの目指すところ、たくさんの違いはあれど、求める先は、幸福、楽しさ、便利さという一点。

影の支え役、Uさんとともに、3人のあたたかみ、そして、IT世界をだいすきだという気持ちが会場いっぱいに伝わったセッションでした。
ヒーロー島のみなさま、(今頃のBlogですが……!)ありがとうございました!

ちなみに、このヒーロー島都との合同勉強会は、今年も開催されます。
こちらも2月にレポートしていきますので、楽しみにお待ちくださいね。

今回の更新は、1つめのセッションまでですが、このBlogでは、引き続き、積み残しの2月広島の様子を、お送りしてまいります。
のんびりペースではありますが、本年も、みなさまどうぞWindows女子部をよろしくお願い申し上げます!

(4)デプロイ王子のクラウド寺子屋 3時間目(2015/12/21)

2時間目はハンズオンだったので、レポートがやや遅れておりますが、そこはいったん置きまして、3時間目です。

今回のテーマは「Azure メディアサービス ハンズオン」。

初めは座学により、「メディアサービス」というもの、そのものを学ぶところから開始しました。

<Media Services とは?>

  • 動画のエンコーディング、各端末への最適化動画の準備
  • 動画処理の処理スケジュール管理
  • オンデマンド動画配信
  • コンテンツ著作権保護
  • ライブストリーミング動画配信

何気なく利用している、「エンコーディング」「ストリーミング」「オンデマンド」の定義の確認から、ひとつひとつ簡単な比喩を用いて解説していただき、形式や解像度の最適化や変換がそれぞれのデバイスに向けて行われるという仕組みについてを学びました。

今回のハンズオンは、

  1. Azureでメディアサービスを構築する
  2. 動画をアップロードする
  3. エンコードのための設定をする
  4. html内に埋め込む(あるいはwordpressのページ内に埋め込む)

という流れを実際に試します。あくまでもハンズオンなので、今回 Adaptive Streaming は、費用効果を鑑みて省略となりましたが、仕組みについてはしっかり学ぶことが出来ました。

メディアサービスを考える場合に、ネックになる部分は、

  • 配信がなかなか始まらない……(待ちたくない!)
  • 回線状況が悪くて、画像がかくかく、あるいはもやもやした感じ……(はっきり見たい!)

というところが大きいと思いますが、これらをまとめて解決してくれるのが、Azure メディアサービスだそうです。

というのも、Azure メディアサービスは、各種OS、端末、回線状況(低速度、中速度、高速度)にあわせたエンコーディングおよび解像度処理を行って、それぞれのケースにあわせた動画を一度に生成してくれるので、配信先の環境にあわせて、適切な動画処理をしてくれます。

パターンごとの動画生成や、配信システムの振り分けなどの複雑な構築を行う必要がないというメリットがあり、つまりここでもまた、「ヒトでなくても良い作業はAzure上で行うことで、ヒトにしかできない作業をする時間を生み出すサービス」が動いているわけですね。

また、振り分けのために複数台のサーバーを用意して、並行稼動させるよりも、このメディアサービスで費用をかけて複数種の動画処理を自動で簡易に生成してくれるほうが、規模によっては遥かに安価で、手軽だといえます。

そんなわけで成功したこの配信動画の埋め込みが、こちらです。
(書いているわたしのサブスクリプションは、すでに従量課金制となっていますので、動画は数日で取り下げさせていただき、スクリーンショットに変更します……!)

 

動画を再生するには、videoタグをサポートしたブラウザが必要です。

わーい、videoタグの埋め込みだけで、こんなに手軽に動画が公開できるなんて! まさか自分が動画配信をあっさりできるとは思いませんでした。驚きです。

※ちなみにこの公開動画は、フルオープンソースで数年前に作成されたコンテンツだそうですので、ここでの公開にも問題はないものとなっています。

 

Youtube や、ニコ動のURLを埋め込むのと同じ感覚で、自分のAzure Server にアップロードした動画が、自分で埋め込んだ video タグによって配信されているのは、なんだかちょっと不思議な気持ちです。

動画自体はストレージサービスの中に保存しておけば、動画を再生される回数が少ない場合、費用もそれほどかからないそうです。ストレージサービスは5GBまで無料のため、Azure で従量課金になって少し不安になるのは、再生数によって費用が予想外に膨らむことだという点が、まだまだ見習いの身には結構大きいところなのですが、ある程度の再生数であればフォローがききそうです。(といっても、管理は自分自身です。しっかり注意してくださいね)

最後は、実際にchannel 9(マイクロソフトの動画配信URL)から、 動画の解像度品質や回線にあわせた動画画面の変化をみんなで閲覧し、もやもや~とした低解像度向け動画から、高解像度向けの切り替わりのスムーズさを体感しました。

それにしても、自分の動画が各環境に応じた切り替わりができているのかどうか、不安になりませんか? かといって、個人のちからで、それぞれの回線環境や解像度環境を準備するには限界があります。

……そこで、Azure Media Player を使えば、それも解決。テスト環境の設定切り替えのように、さまざまな解像度環境に応じた動画を、切り替えて確認することも可能です。この、生成開始から、テスト確認まで、流れるように1サービスで完結させる仕組みには唸らざるを得ませんでした。

マイクロソフトの最新技術の話に触れながらおやつタイムを経て、にこやかに4時間目は終了しました。デプロイ王子さま、本日もありがとうございました!

(MESH編:その3)Windows女子部 IT秋祭りを開催しました ~ みんなのMESHレシピ ~


MESH編:その2はこちらから。

winwoman.hateblo.jp

 

次は小学生のお嬢さんと、お母様のペア。

きらきらひかる、お城の星よ

レゴブロックで積み上げられた小さなお城。なかにはLEDタグがお留守番をしています。

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1度押すと、オレンジ色に光り、鶏の鳴き声がします。朝日のイメージなのでしょうか。

2度押すと、むらさき色に光り、犬が元気に吠えています。

次にセンサータグを振ると、お城はみどり色に光り、明るい笑い声。センサータグをひっくり返すと、きいろに光って魔女の笑い声がしました。夜のハロウィンパーティですね。

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小さな窓をたくさんつくって、光が見えるようにしたお城は、お嬢さんの力作です。可愛いお城が瞬く様子は、ちいさなお姫様にとって夢の世界なのかもしれません。

お母様いわく、
「光と音を1度に出すまでの作り方がちょっと難しかったかも」とのこと。それでも、とても楽しんで作っていただけたようで、何よりでした。

Trick or」

ハロウィンということで、「Trick or Treat」を形にしてくださったのが女性ふたりのレシピです。

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かぼちゃのランタンの横に、可愛らしい紙袋。お菓子があるよ、とメモがついています。かぼちゃの前を通ると、かぼちゃは人感センサーによって、みどり色に光ります。そうして興味を惹かれたひとが、横にあるお菓子の紙袋に気がついて、ひょいっとお菓子を持ち去ろうとすると……

「ヒーーヒッヒッヒッヒッ」

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魔女の笑い声でどっきり、という仕掛けです。なるほど! これは、ホラーハウスなどでも使えそう。お菓子に気を惹かせるLEDの使い方も、ひとのこころを上手にくすぐりますね。ひとって、ぴかぴか光っているものに弱いのだな……。

「ハロウィン」

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時節柄、ハロウィンのアイディアが溢れますね。最初のワークショップでつくった剣を活かして、可愛いハロウィンリースとペットボトルを組み合わせ、剣を振ると、剣についたコウモリががさがさと動き、その動きを検知したサウンドタグが鳴り、かぼちゃがぴかぴかと瞬く仕組みです。剣をアイテムにして、ただ振るのではなくて、さらにコウモリというアイテムを足したことで、ハロウィンの雰囲気が高まり、また、剣からモーションセンサーに流れる動きをコウモリの動きと見立てて、ストーリー仕立てになっているところがすてきです。

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こういったレシピを見ていると、MESHを使うと、ただの「Life」が、「World」になる「Story」が生まれるんだな……ということがよくわかります。「便利に」、だけじゃなくて、「楽しい」に。「わくわく」や「どきどき」に。

こんな小さな手のひらサイズのタグが、その掌のなかにわくわくやどきどきをくれる。難しかった~と言いながらも、参加した方は楽しそうでした。見ているわたしも、わくわくしました。

ラストはモーションに造詣の深い男性、最初の発表者の少年のお父様だそうです。

技術者であるというお父様は、締めにふさわしく、MESHの「SDK」という、APIを利用したJavaScriptでの自動つぶやき機能を披露してくださいました。

SDKで、呟くMESH」

meshprj.com

スクリプトを書くことで、ボタンタグを起動スイッチとして、自動で呟くレシピは、技術者ならでは。これは、「お父さんゆれクル」なんかと組み合わせると、世界中に自分の貧乏揺すりが発表されてしまう仕組みもあっという間にできてしまうということですね。油断できません。

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タグの組み合わせで、たくさんの世界がこの短時間のあいだに幾つも幾つも広がりました。みんなすこしずつ違う世界を持っていて、その違う世界が色とりどりのタグで、鮮やかに形になってゆく。スクリプトを知らなくても世界は開き、スクリプトが書ければ、もっと世界とつながってゆく。わたしたちはきっと、こうして、掌の中にいくつもの夢を握りしめて、そしてこの手を繋いで世界を広げるように、タグを繋いで新しい世界を夢見ることができます。それは、小さなお子さんからおとなまで、みんなに等しく与えられた魔法です。

……技術のことを魔法、魔法とうるさいblogではありますが、でも、こどものころ、物が動く仕組みなんて、知りませんでした。たくさんのコードが、ものを光らせたり動かしたり鳴らしたりすることなんて、知りませんでした。

だから、以前にWindows女子部 Motion Control部リーダーが述べたあの、アーサー・C・クラークの台詞、

「充分に発達した科学技術は、魔法と見分けが付かない」

そんな言葉が、今日見たMESHの世界には、最も近いように、思うのです。

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最後に繰り返しとなりますが、SONY様、また、MESHチームの皆様、ご協力、本当にありがとうございました!